応援の輪の広げ方

地元を離れた人に届ける:遠方の出身者や元常連さんへの声かけ

 文:CROWDFUNDING SUPPORT 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

遠くにいても、想いはつながります。離れて暮らす人にこそ届く声かけの順番と、離れていても参加できる形を整理しました。

地元を離れた出身者や、引っ越した元常連さんは、クラウドファンディングのとても心強い応援者になってくれます。届けるコツは、思い出の風景から書き出して個別にお知らせすること、そして遠くからでも参加できる形を用意することです。インターネットで完結する仕組みなので、距離は障害になりません。むしろ「近くにいたら駆けつけたかった」という気持ちを持つ人が、いちばん喜んで参加してくれます。

この記事では、離れて暮らす人を思い出す名簿づくりから、声かけの文面、遠方でも楽しめるリターンの考え方まで、順番に整理します。

遠くにいる人が応援者になりやすい理由

離れて暮らす人には、近くにいる人とは違う思いがあります。地元の変化を知りたい気持ち、何か役に立ちたい気持ち、そして「あの場所がなくならないでほしい」という気持ちです。かつて通ったお店、習っていた教室、出演した舞台。そうした記憶は、時間が経っても消えません。

一方で、離れているからこそ、普段は状況を知る機会がありません。クラウドファンディングは、近況を知らせて応援してもらえる、またとない機会になります。「連絡してよいのだろうか」と遠慮せず、挑戦の知らせを届けてみましょう。

伊豆山の野外ステージづくりでも、ページの公開と発信により、173人から1,000万円以上の支援が集まりました。クラウドファンディング支援はオンラインで全国から相談を受けており、遠くに住む人に届ける設計も、プロジェクト設計と広報の一部として一緒に考えています。

離れて暮らす人を思い出す名簿づくり

まず、声をかけたい人の候補を書き出します。覚えていることを手がかりに、場面ごとに思い出すのがコツです。

場面思い出す問い候補の例
お店や教室引っ越しや卒業で通わなくなった人は誰か元常連さん、元の生徒さんと保護者
学校・地域進学や就職で町を出た人は誰か卒業生、同級生、地域活動の元メンバー
仕事・活動転勤や退職で離れた仲間は誰か元同僚、以前の共演者、取引先の担当者
家族・親戚遠方に住む身内は誰か親戚、いとこ、家族の友人

この名簿は、連絡先を持っている人だけを書きます。連絡先が分からない人は、共通の知人を通じてお知らせする候補として、別の欄にメモします。

声をかける順番は、応援してくれる人を輪で整理する方法が役立ちます。

思い出から始める声かけの文面

遠くにいる人には、いきなり挑戦の説明を始めるより、共通の思い出から入ると気持ちが近づきます。相手が覚えていそうな共通の場面を選ぶと、すぐに情景が浮かびます。文面は三つの部分で組み立てます。

  1. 思い出:一緒に過ごした場面を、短く一つだけ
  2. 今の挑戦:いま何を始めようとしているか、なぜ今なのか
  3. お願いの形:見てもらうだけでもうれしい、と伝えたうえで、ページの案内を添える

文例の骨組み

「ご無沙汰しています。〇〇でご一緒した日のことを、今でもよく思い出します。じつは今、△△という新しい挑戦を始めることにしました。ページを公開したら、まずあなたにお知らせしたくて連絡しました。見ていただくだけでも励みになります。」

〇〇と△△の部分に、ご自身の具体的な言葉を入れてください。ひとりひとりに宛てた一文を加えると、一斉送信の印象が薄れます。名前を呼ぶ、思い出の場面を一言添える、近況を尋ねる。この三つのうち、一つ入れるだけで違いが出ます。

連絡の手段を相手に合わせて選ぶ

離れて暮らす人ほど、連絡手段の好みはさまざまです。いつも使っている手段で届けるのが、いちばん読まれやすい方法です。

手段向いている相手ひと言のコツ
個別のメッセージよく連絡を取り合う人思い出の一文を入れる
メール仕事の関係の人、年配の方件名に挑戦の名前を入れる
手紙・はがきメッセージ機能に慣れていない人ページのQRコードを添える
共通の知人を通じた紹介連絡先が分からない人転送しやすい短い案内文を渡す

送るタイミングと回数

最初の知らせは、ページを公開する当日か前日がちょうどよい時期です。公開前に個別に「もうすぐ始めます」と一言伝えておくと、当日の応援につながりやすくなります。公開中は、活動報告の更新に合わせて、半分の時点と最後の1週間にもう一度お知らせします。同じ相手に何度も送るより、新しい報告を添えた連絡を数回に絞るほうが、読まれやすく、負担にもなりません。返事が来なかった人に催促を重ねる必要はなく、報告を読んでもらえる形で届け続けることが、いちばんの気づかいです。

スマートフォンが得意でない方には、ページの見方や応援の仕方を、やさしい手順にして案内するとよいでしょう。

遠くからでも参加できる形を用意する

支援する以外にも、遠方の人が関われる入口があると、参加の気持ちが高まります。

  • 見守る:公開中の活動報告を読んで、コメントで励ます
  • 広める:近くにいる知人に、ページを紹介してもらう
  • つながる:オンライン説明会や、動画のメッセージで挑戦を聞く
  • 受け取る:遠方まで届けられるリターンを選ぶ

支援の金額や形に迷う人には、「応援の気持ちだけでもうれしい」と添えて、まずはページを見てもらうところから始めてもらいましょう。見る、広める、つながる、受け取る。どの入口から入っても、挑戦の仲間であることに変わりはありません。

リターンを考えるときは、遠方への届け方を最初から計算に入れておきます。形のある品は、送料や梱包の手間が増えます。動画のメッセージ、名前を呼ぶ一曲、報告会へのオンライン参加といった、届けやすい形も候補になります。

公開中も、離れた人を置き去りにしない

声をかけたあとも、続きがあります。公開中の活動報告を、遠方の人が読んで楽しめる内容にすると、応援が続きます。

  • 現地の様子が分かる写真を入れる(風景、建物、準備の場面)
  • 「今日の地元」のような、小さな近況を添える
  • お礼のコメントに、遠方の人の名前を呼んで返事を書く

活動報告は、公開後1週間、半分の時点、最後の1週間の3回が書きやすい型です。遠方の人には、特に最初の1回が大切です。「見てくれてありがとう」の一言と、これまでの動きを、写真つきで届けましょう。

終了後も関係を続けたいなら、完成の報告や、お披露目の様子を連絡する計画を立てておくのがおすすめです。

遠方の人への声かけを一緒に設計する

クラウドファンディング支援は、プロジェクト設計、物語と動画・音楽、リターン設計、広報と伴走の四つの手伝いで、起案者が自分の言葉で語れるように準備を進めています。遠方の人にどう届けるか、どんなリターンなら届けやすいかといった相談も受けています。

流れは、ご相談→設計→準備→公開・伴走→報告です。準備は公開したい日の90日前から始めるのが目安で、料金は固定の表ではなく、プロジェクトごとに相談のうえお見積りです。お問い合わせフォームやLINE(AtoNO Records)から、オンラインで全国どこからでもご相談いただけます。まずはクラウドファンディング支援のトップページをご覧ください。

よくある質問

何年も連絡していない人に声をかけても大丈夫ですか。

はい。思い出の一言を添えて、近況の報告として届けると、喜ばれることが多いです。見てもらうだけでもうれしい、と添えると気持ちが軽くなります。

遠方の人に品物を送るのは大変そうです。

動画のメッセージやオンライン参加など、届けやすい形のリターンも組み合わせられます。数量の上限は、届けられる数から決めましょう。

連絡先が分からない人にはどうすればよいですか。

共通の知人に、転送しやすい短い案内文を渡す方法があります。ページのURLを入れておくと、そのまま広めてもらえます。