声かけの工夫

スマホが苦手な常連さんや家族にも届ける:応援の仕方をやさしく案内する方法

 文:CROWDFUNDING SUPPORT 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

応援したい気持ちがあっても、画面の操作が不安で一歩を踏み出せない人はいます。案内の仕方を整えれば、その気持ちをちゃんと受け取れます。

結論から言うと、スマホが苦手な人に応援してもらうコツは、操作の説明を長くすることではなく、「一緒に画面を見る時間」と「手元に残る案内カード」を用意することです。応援する気持ちはすでにあります。足りないのは、安心して最初の一歩を進める道筋だけです。そこを整えるだけで、お店の常連さんや、教室の保護者、ご近所の方、離れて暮らす家族まで、応援の輪が広がります。

地域のお店や団体の挑戦では、長く活動を見守ってくれた世代の方ほど、ネットでの参加に不安を感じていることがあります。この記事では、案内の考え方、声かけの順番、当日の進め方、案内カードの書き方をまとめます。

まず、不安の中身を知る

「スマホが苦手」と言っても、つまずく場所は人によって違います。声をかける前に、よくある不安を並べておくと、案内する側も準備しやすくなります。

不安のタイプありがちな気持ち案内の方向
ページにたどり着けないリンクの開き方が分からないQRコードの読み取りや、検索の言葉を紙で渡す
文章が読みにくい画面が小さくて、読む気になれない要点を紙にまとめて、先に渡す
操作を間違えそうで怖い押してはいけないものを押してしまいそう隣に座って、一緒に画面を見る
よく分からない仕組みへの心配何にお金が使われるのか知りたい企画の趣旨を、直接口で話す

多くの場合、不安は「分からないことが分からない」状態から生まれます。何を、どの順番でするのかが見えると、気持ちは軽くなります。案内は、手順を短く区切って見せることが基本です。

声かけの順番:先に気持ちを伝える

案内の最初は、操作の話ではなく、挑戦の話です。次の3つの順番で声をかけると、相手の心に届きやすくなります。

  1. これまでの感謝を伝える:「いつも来てくれてありがとう」と、関係に触れる
  2. 挑戦の中身を、短く話す:何をするのか、なぜするのかを、30秒ほどで話す
  3. 参加の方法を、いくつか見せる:ページから参加する以外の道も、あることを伝える

3つ目の「いくつかの道」は大切です。ページから参加するのが難しくても、応援する方法はほかにもあります。たとえば、挑戦のことを周りに口コミで伝える、完成したときのお披露目に来てもらう、活動報告を読んで感想を伝える、といった形です。参加の入口を複数用意することで、「できない」という気持ちが小さくなります。

一緒に画面を見る会を開く

ひとりで操作するのが不安な人には、隣に座って一緒に見る時間がいちばん効果的です。店先や教室、団体の集まりの前後などを使い、20分から30分ほどの小さな時間をつくります。

当日の流れの例

時間内容ポイント
最初の5分挑戦の話を口頭で伝える画面を出す前に、思いを聞いてもらう
次の10分ページを一緒に開いて、写真や動画を見る操作は案内する側がして、相手は見るだけでよい
次の10分お返しの一覧を見て、気になるものを話す決めるのは相手のペースで。急がせない
最後の5分案内カードを渡し、質問を受ける「今日でなくても大丈夫」と伝える

この会で気をつけたいのは、その場で決めてもらうことを目的にしないことです。画面を見て、話を聞いて、「いい取り組みだね」と感じてもらえれば、すでに大きな前進です。家に帰ってから、ゆっくり考えられる材料を渡す気持ちで進めます。

また、個人の情報や支払いに関わる操作は、本人がご自身の画面で行うのが基本です。案内する側が代わりに入力するのではなく、隣で「次はここを見てください」と声をかける形にすると、お互いに安心できます。

手元に残る案内カードのつくり方

画面を見る会に来られない人や、あとで思い出してもらうために、A5ほどの案内カードを用意します。紙は、スマホが苦手な人にとって、いちばん信頼できる道具です。

カードに載せる5つの内容

  1. 挑戦の名前と、ひと言の説明(例:「地域の子どもから大人まで歌える場所をつくります」のように1文で)
  2. 期間(公開の始まりと終わりの日付)
  3. ページにたどり着く方法(QRコードと、検索で探すときの言葉の両方)
  4. ほかの参加の方法(お披露目への参加、口コミなど)
  5. 困ったときの連絡先(活動する人の名前と、連絡しやすい方法)

文字は大きめにして、1行を短く区切ります。専門用語は使わず、「お返し」「応援の金額」のように、日常の言葉で書きます。QRコードは、読み取れるかを必ず実際のスマホで試してから印刷します。QRコードは、紙の端に余白を残して、あまり小さくしないと、読み取りやすくなります。

家族に橋渡しをお願いする

近くに家族がいる方には、家族の力を借りる方法もあります。たとえば、お店の常連さんの息子さんや娘さん、教室の生徒さんの保護者の方に、一言お願いする形です。

  • 「おじいちゃんに、ページを一緒に見せてあげてください」
  • 「今度会ったとき、このカードを渡してもらえますか」

この頼み方は、頼まれた側も気軽に引き受けられます。家族の間で挑戦の話題が生まれると、応援の輪が自然に広がります。離れて暮らす家族には、案内カードの写真をメッセージで送ってもらうだけでも、十分な橋渡しになります。

声かけの言葉づかいの例

案内する側の言葉は、やさしく、短く、相手を主役にします。次の表を参考に、自分らしい言葉に直してみてください。

場面伝え方の例
お店で常連さんに「実は、新しいことを始めるんです。ちょっと聞いてもらえますか」
教室で保護者に「子どもたちの発表の場をつくる挑戦をしています。見てもらえたらうれしいです」
ご近所の方に「この辺りで、こんなことを始めます。よかったら、紙をお渡ししますね」
電話で家族に「今度の挑戦のことを、送るね。ゆっくり見てみてね」

どの場面でも、「お願い」の前に「報告」をします。いきなり支援を頼むのではなく、まず挑戦を知ってもらう。これだけで、受け取る側の気持ちは大きく変わります。

つまずきと直し方

  • 案内したのに反応がない:忙しくて後回しになっているだけのことが多いです。公開の中盤に、活動報告の紙を1枚添えて、もう一度ひと言かけます
  • 操作の説明が長くなる:手順を3つ以内に区切り、残りは案内カードに任せます
  • 相手に負担をかけていないか心配:「今日でなくても大丈夫です」と必ず添えます
  • 案内する人がひとりで大変:チームで担当を分け、常連さんにはお店の人、保護者には教室の先生、というように、いつもの関係の人が声をかけます

案内が上手くいくほど、公開中の活動報告を紙でも届けたくなります。ページに載せた報告の要点を1枚にまとめて渡すと、画面を見ない方にも経過が伝わり、完成のお披露目に来てもらいやすくなります。

相談してみませんか

クラウドファンディング支援は、地域の団体、お店、音楽や舞台のつくり手の挑戦に、公開前の準備から伴走しています。ページの文章や写真だけでなく、応援してくれる人へどう伝えるかも一緒に考えます。案内カードの文面や、声かけの順番づくりから相談することもできます。公開したい日の90日前から準備を始めるのが目安です。

相談の入口は、こちらからどうぞ。クラウドファンディング支援のトップページへ

よくある質問

スマホが苦手な人に、代わりに支援の操作をしてもよいですか

個人情報や支払いに関わる操作は、本人がご自身の画面で行うのが基本です。案内する側は隣で「次はここです」と声をかける形にすると、お互いに安心です。

一緒に画面を見る会は、何人くらいで開けばよいですか

1人から3人ほどの小さな会が、ゆっくり話せておすすめです。店先や教室の前後の20分から30分で十分です。

ページから参加する以外の応援の方法には、何がありますか

挑戦を周りに口コミで伝える、完成のお披露目に来てもらう、活動報告を読んで感想を伝える、といった形があります。参加の入口が複数あると、気持ちが軽くなります。