終了後の関係づくり

公開後アンケートで「支援のきっかけ」を聞く:質問の作り方と次への活かし方

 文:CROWDFUNDING SUPPORT 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

支援してくれた人は、どこで知り、何に心が動いたのか。終了後の短いアンケートで、その声を次の挑戦の力に変える方法をまとめました。

クラウドファンディングが終わったあとは、支援者に3〜5問の短いアンケートをお願いするのがおすすめです。聞くのは「どこで知ったか」「何に心が動いたか」「これからどんな知らせがほしいか」の三つ。答えやすい形にして感謝の言葉を添えれば、次の挑戦を支える貴重な地図になります。

この記事では、アンケートを送る時期、質問の組み立て方、お礼の書き方、集まった声の整理の仕方を、順番に紹介します。

終了後のアンケートで分かること

公開中は、数字の動きから「いつ支援が増えたか」は分かっても、「なぜその人が支援してくれたか」までは見えにくいものです。アンケートは、その理由を支援者本人の言葉で教えてもらえる機会になります。

聞くことで分かるのは、主に次の三つです。

  • 届いた道すじ:知人の紹介、SNS、チラシ、地元のお知らせ、報道など、どこでページを知ったか
  • 心が動いた場所:ページの冒頭、動画、リターン、起案者の人柄のうち、決め手になったもの
  • これからの関わり方:完成の報告や、お披露目の案内を、どんな方法で受け取りたいか

この三つが分かると、次に何かを始めるときの声かけの順番、ページで大切にする場所、連絡の手段が、自信を持って選べるようになります。

送る時期とお願いの仕方

送る時期は、終了直後の感謝の一報が済んだあとがちょうどよい頃合いです。支援の記憶が新しいうちに、短くお願いします。リターンの発送や完成報告と同じ日に送ると、読む側の手間が増えるので、日を分けると答えてもらいやすくなります。

お願いの文面は、次の順番で組み立てます。

  1. お礼:応援してくれたことへの感謝を、最初の一文で
  2. 理由:「次の活動をよりよくするために、感想を教えてほしい」と、目的を一言で
  3. 所要時間:「2分ほどで答えられます」のように、負担の見通しを
  4. 答え方:スマートフォンから選ぶだけでよいこと、お名前は書かなくてもよいことの案内

文例の骨組み

「先日は〇〇への応援をありがとうございました。おかげさまで、挑戦を形にする一歩を踏み出せました。次の活動をより楽しいものにしたくて、感想を少しだけ教えてください。2分ほどで答えられます。選ぶだけの質問が中心です。」

〇〇の部分には、企画の名前を入れます。依頼の文章は短いほど読まれやすいので、長い説明はアンケートの画面に回しましょう。

質問は3〜5問に絞る

質問が多いと、途中でやめてしまう人が増えます。知りたいことが多くても、最初は3〜5問に絞りましょう。選ぶ形の質問を中心に、書く質問は最後に1つだけ置くと、答えやすくなります。

知りたいこと質問の形質問の例
知った場所複数選べるこのプロジェクトを、どこで知りましたか(知人の紹介・SNS・チラシ・お店や教室・その他)
決め手三つまで選べる支援を決めた理由に近いものを選んでください(企画の内容・動画・写真・リターン・起案者の想い・知人の頼み)
分かりにくかった所書く(任意)ページで分かりにくかったところがあれば教えてください
今後の知らせ一つ選ぶ完成の報告は、どの方法で受け取りたいですか(メール・LINE・SNS・手紙)
ひとこと書く(任意)起案者への応援メッセージがあればどうぞ

選択肢には必ず「その他」を入れ、答えが見つからない人が止まらないようにします。質問の順番は、答えやすいものから、気持ちを書くものへ。最初の質問で手が止まらないことが、最後まで答えてもらうコツです。

答えやすくする小さな工夫

アンケートは、受け取る人の使う機器や慣れによって、答えやすさが変わります。次の工夫を入れておくと、年齢や得意不得意を問わず参加してもらえます。

  • 画面は1ページに収まる短さにして、スマートフォンでも読める文字の大きさにする
  • 名前の記入は任意にして、「匿名でも大丈夫です」と添える
  • ネットが苦手な方には、紙の用紙を手渡しや郵送で用意し、ご家族に手伝ってもらう案内も添える
  • 締め切りは、送ってから1週間ほど先に置く
  • 回答のあとに、「ご協力ありがとうございました」という感謝の一言が出るようにする

スマートフォンが得意でない方への案内は、公開中と同じように、やさしい手順で書くと伝わります。画面の写真や、押す場所の矢印を添えるのも効果的です。

集まった声の整理の仕方

回答が集まったら、まず選択式の質問を数え、次に書いてくれた言葉を読みます。整理は一枚の表にまとめると、あとから見返しやすくなります。

見る場所見方次に活かすこと
知った場所多かった順に並べる次の声かけの順番、発信する場所を決める
決め手選ばれた理由を比べるページで時間をかける場所を決める
分かりにくかった所同じ指摘が重なるものを探す次のページの文章や図の直しどころにする
今後の知らせ手段ごとに人数を数える終了後の連絡の手段を選ぶ
ひとこと励みになった言葉を抜き出すお礼の言葉や、次の企画の想いに添える

数字は、多い少ないで一喜一憂せず、「次に何を変えるか」を一つ決めるために使います。うまくいった所は、そのまま引き継ぎましょう。

書いてもらった言葉は、掲載してよいかを必ず先に聞きます。「お名前なしで紹介してもよいか」の一問を足しておくと、あとから活動報告やお礼の投稿で紹介しやすくなります。紹介する場合は、その人の言葉をそのまま使い、書き換えないようにします。

アンケートの結果を支援者に返す

答えてもらったら、結果を返すところまでが一つの流れです。「みなさんの声からこんなことが分かりました。次はこう活かします」と報告すると、支援者は自分の声が届いたことを実感できます。

報告は、短いお礼の投稿やメッセージで十分です。分かったことを一つ、次にやることを一つ。その二つがあれば、支援者との関係は終了後も続いていきます。完成の報告やお披露目の案内を受け取りたいと答えた人には、約束どおり、その手段で知らせを届けましょう。

伊豆山の野外ステージは、173人から1,000万円以上の支援を受けて完成し、2025年11月に地域の子どもから大人までが出演するミュージカルが上演されました。支援のあとに続く出来事を、支援者に知らせ続けることが、次のつながりを育てます。

アンケートの設計も一緒に考えます

クラウドファンディング支援は、プロジェクト設計、物語と動画・音楽、リターン設計、広報と伴走の四つの手伝いで、地域の団体、お店、音楽や舞台のつくり手の挑戦に寄り添っています。公開前の準備から、公開中の発信、終了後の報告まで、起案者が自分の言葉で語れるよう一緒に進めます。

流れは、ご相談→設計→準備→公開・伴走→報告です。準備は公開したい日の90日前から始めるのが目安で、料金は固定の表ではなく、プロジェクトごとに相談のうえお見積りします。お問い合わせフォームやLINE(AtoNO Records)から、オンラインで全国どこからでもご相談いただけます。まずはクラウドファンディング支援のトップページをご覧ください。

よくある質問

アンケートは、必ず送らないといけませんか。

任意の取り組みですが、支援の理由を直接聞ける貴重な機会です。短い3問からでも、次の挑戦で大きな手がかりになります。

回答してくれる人が少なかったらどうしますか。

数の多さより、書いてくれた一人ひとりの言葉を大切に読みましょう。質問を減らし、締め切りの前にお礼を兼ねた声かけをひとつ送ると、答えやすくなります。

紙で集める場合は、どうすればよいですか。

選ぶ質問を中心にした一枚の用紙を作り、手渡しや返信用の封筒で受け取ります。集まった答えは、あとから表に書き写して整理します。