リターンの時期

リターンの届く時期の書き方:支援者が安心できる日付の見せ方

 文:CROWDFUNDING SUPPORT 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

支援者がいちばん知りたいのは、いつ届くのかです。余裕のある日付の置き方と、読む人が安心する書き方を整理しました。

結論から言うと、リターンの届く時期は「ひと月単位の幅」で書き、制作に必要な日数に余裕を足した日付から逆算して決めるのがおすすめです。ぴったりの日付を約束するより、「この月までにお届けします」と余裕を持って書いたほうが、支援者も起案者も安心して過ごせます。

支援する人は、お金を預けてから、リターンが届くまでの間、ずっと待つ立場です。その間に「いつ届くのだろう」と不安にならないよう、ページに時期を書き、途中経過も伝えることが、信頼の土台になります。ここでは、時期を決める手順から、ページでの書き方、変更が出たときの伝え方までを順に見ていきます。

時期を決める前に、リターンを三つに分ける

リターンによって、届くまでにかかる時間は大きく違います。まず、種類ごとに三つに分けて考えましょう。

種類例時期の考え方
すぐに用意できるものお礼のメッセージ、活動報告への名前の掲載、感謝のメール終了後すぐ、または公開中に届けられる
つくってから届けるものCD、グッズ、冊子、記念品、地域の品制作と梱包の日数を見込む。最も余裕が必要
日にちを決めて体験するものライブ、見学会、体験会、お披露目の席開催日を決めて案内し、参加の連絡を取る日程も入れる

この三つを混ぜて一つの日付にしてしまうと、どれかが遅れた途端に全体が遅れて見えます。種類ごとに時期を分けて書くと、遅れの影響も小さくなり、読む人にも分かりやすくなります。

届く日から逆算して決める

時期を決めるときは、届けたい日に向かって、ひとつずつさかのぼって数えます。つくってから届けるもののなら、次の工程を書き出します。

  1. クラウドファンディングの終了
  2. 支援者の住所などの連絡先をそろえる
  3. 制作の準備と発注(内容や数量の確定)
  4. 制作(制作会社や作り手の都合を確かめる)
  5. 検品と梱包
  6. 発送

それぞれの工程に、作り手や発送業者へ確認した日数を書き込み、そこに余裕を足します。特に、人数が多いときの梱包と発送は、思っているより時間がかかります。一人ひとり宛名を確認し、手書きのメッセージを添えるなら、なおさらです。

準備全体の組み立て方は、同じサイトの準備スケジュールの記事も参考になります。リターンの時期は、公開日を決める段階で、一緒に逆算しておくのがおすすめです。制作の都合で終了日を決められる場合もあるからです。

余裕の足し方:作業の見積りに「予備の期間」を加える

制作の見積りは、順調に進んだ場合の日数であることが多いものです。実際には、確認のやり取り、修正、材料や外部の事情による遅れが重なることがあります。そこで、全体の最後に予備の期間を足します。

  • 初めて作るものは、予備を多めにとる。
  • 外部の会社や作り手に任せる部分が多いほど、予備を多めにとる。
  • 支援者の人数が増えるほど、梱包と発送の期間を多めにとる。

予備の期間があれば、予定より早く届けられたときに、「早めにお届けできました」と喜んでもらえます。反対に、ぎりぎりの日付を書いておくと、少しの遅れでも信頼に響きます。早く届ける約束より、確実に届く約束のほうが、支援者の安心につながります。

発送作業を楽にする準備

公開中のうちに、発送の準備を始めておくと、終了後の負担が軽くなります。

  • 支援者の連絡先をまとめる表を、あらかじめ作っておく。
  • 梱包の材料と、メッセージカードを、早めにそろえる。
  • リターンの種類ごとに、誰がどの作業を担当するかを決める。
  • 発送の方法と、追跡の仕方を、業者に確かめておく。

とくに連絡先の表は、リターンの種類、住所、受け取り方、発送済みの印を一枚に並べておくと、抜けや重複を防げます。チームで作業するなら、表を共有して、作業が終わるたびに印を付けていきましょう。

早く届けたいときの考え方

「できるだけ早く届けたい」という気持ちは大切ですが、急ぐあまり、確認の工程を省くのは避けましょう。内容に誤りがあると、作り直しでかえって時間がかかります。校正や試作品の確認は、スケジュールの中に最初から組み込み、確認の日付もページや報告で共有します。確認を丁寧に行う姿勢は、支援者にも伝わります。

また、リターンの数が多いときは、すべてを一度に発送せず、種類ごとに順番を決めて、発送の予定を報告で知らせる方法もあります。順番に届くことが分かっていれば、待つ側も気持ちに余裕を持てます。

ページでの書き方の型

時期の書き方には、読む人が迷わない型があります。次の三点を、各リターンの説明の中に入れておきましょう。

  1. 届ける時期は月で書く。「春ごろ」ではなく、「〇年〇月までに」と書きます。日付まで書くのは、体験の開催日など、はっきり決まっているときだけにします。
  2. 届け方を書く。郵送、手渡し、オンラインなど、どう受け取るのかを添えます。
  3. 連絡の方法を書く。住所の確認や、日程の案内を、どの方法で、いつ連絡するのかを書きます。

文例です。

  • 「CD:〇年〇月までに、ご指定の住所へ郵送でお届けします。住所の確認は、募集終了後、メッセージでご連絡します」
  • 「お披露目会へのご招待:〇年〇月〇日に開催します。詳しい時間と場所は、開催の一か月前までにご案内します」

リターンごとに三点がそろっていると、支援者は申し込む前に、受け取るまでの流れを思い描けます。

公開中と終了後に伝え続ける

時期は、ページに書いたあとも、伝え続けるものです。届くまでの間、途中の様子を伝えることで、待つ時間が楽しみに変わります。次のタイミングで活動報告を書きましょう。

  • 終了の直後:御礼と、これからの流れ
  • 制作が始まったとき:進み具合と写真
  • 完成が近づいたとき:届く時期の最終案内
  • 発送を始めたとき:発送の開始と、届くまでの目安

制作の様子を写真や短い文で残しておくと、報告の材料にもなります。記録の残し方は、同じサイトの制作の記録の記事でも紹介しています。

予定が変わったときの伝え方

注意して進めても、予定が変わることはあります。大切なのは、変わると分かった時点で、すぐに伝えることです。伝え方の基本は、次の四点です。

  1. 変わったことを、最初の一文で伝える。
  2. 理由を、正直に、短く書く。
  3. 新しい時期を、余裕を持った形で示す。
  4. お詫びと、これからの連絡の約束を添える。

公開中に予定が変わった場合の考え方は、同じサイトの記事で詳しく紹介しています。リターンの遅れも、考え方は同じです。隠さず、早く、具体的に伝える。この三つが、支援者との信頼を守ります。

時期の書き方を、一緒に考えます

私たちは、リターンの設計から、時期の組み立て、報告までを、挑戦する方と一緒に考えて伴走しています。公開したい日の九十日前から準備を始めるのが目安ですが、リターンの時期は、その準備の中で、制作や発送の都合を確かめながら固めていきます。ページの公開と支援金の受け取りは、起案者ご本人(団体)の名義で行います。

リターンの内容や時期に迷ったら、まずは挑戦したいことと、届けたいものをお知らせください。トップページのお問い合わせフォームまたはLINEからご相談いただけます。

よくある質問

届く時期は、日付まで書いたほうがよいですか?

ものを届けるリターンは、月単位で書くと安心です。日付まで書くのは、ライブや見学会など、開催日がはっきり決まっている体験のリターンです。

遅れそうなとき、いつ伝えればよいですか?

遅れると分かった時点で、すぐ伝えてください。隠さず、理由と新しい時期を添えることで、支援者の信頼を保てます。

全員に同じ時期でないといけませんか?

いいえ。リターンの種類ごとに時期が違っても構いません。種類ごとに書き分けると、遅れの影響も小さくなります。