チラシ・QRコード

チラシとQRコードで届ける:クラウドファンディングを紙で知らせる作り方

 文:CROWDFUNDING SUPPORT 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

ネットを使わない人にも、挑戦を手渡しで届けたい。チラシ一枚とQRコードで、ページへの道をつくる方法をまとめました。

結論から言うと、クラウドファンディングのチラシは「何をやるか」「なぜやるか」「どうすれば応援できるか」の三つだけを大きく載せ、ページへの入口をQRコードと短い文字の両方で置くと、紙からページへ進みやすくなります。ネットをあまり使わない世代や、お店で足を止めた人にも、挑戦を手渡しで届けられます。

地域の団体やお店、音楽や舞台のつくり手の企画では、身近な人に紙で知らせる場面が多くあります。この記事では、チラシやポスターを一枚つくるときの順番を、内容の決め方、QRコードの置き方、配る場所と渡し方に分けて整理します。

チラシの役目は、ページを「読ませる」ことではない

最初に押さえたいのは、チラシの役目です。チラシにページの全部を載せる必要はありません。紙の役目は、「おや、何だろう」と目を止めてもらい、ページへ進む一歩を後押しすることです。物語の全体、リターンの一覧、資金の使い道は、ページに任せます。

そのため、チラシで答える問いは三つに絞ります。

  1. 何をやるのか。一文で言える形にします。
  2. なぜやるのか。思いのきっかけを、短い言葉で。
  3. どう応援できるのか。ページを見る、支援する、周りに伝える、のいずれか。

この三つが一目で分かれば、チラシは十分に役目を果たしています。

載せる内容の優先順位

紙は面積が限られています。載せたいことが多いときは、優先順位をつけます。下の表は、載せる順番の目安です。

優先載せるものねらい
1企画の名前と一行の説明何の話かを一瞬で伝える
2写真か絵を一枚目を止めてもらう
3思いを伝える短い文共感のきっかけをつくる
4募集の期間と、応援のしかた行動の入口を示す
5QRコードと、ページの名前ページへつなぐ
6団体名・連絡先誰が呼びかけているかを示す

写真は、企画の中心になる場所や人の写真を一枚選びます。いろいろな写真を小さく並べるより、一枚を大きく見せたほうが印象に残ります。写真の選び方は、ページ用の写真と共通する考え方が使えます。

QRコードの置き方

QRコードは、チラシの「出口」です。置き方に少し気を配ると、読み取ってもらいやすくなります。

  • 大きさ。小さすぎると、読み取りにくくなります。紙の端に小さく置くのではなく、目立つ位置に余裕のある大きさで置きます。
  • 周りの余白。QRコードのまわりには、空白を十分に取ります。文字や絵が近すぎると、読み取りにくくなる原因になります。
  • 色。地の色とコードの色の差をはっきりつけます。濃い色のコードを、明るい地に置くのが基本です。
  • 一言の案内。コードの横に「スマートフォンのカメラで読み取ってください」と添えると、迷う人が減ります。
  • 文字の入口も置く。コードが読めない人のために、ページの名前を文字で書き、検索で探せるようにしておきます。

文字の入口には、企画の名前を、チラシとページで同じ表記にそろえておきます。表記がずれていると、探す人が迷います。呼び名をそろえる考え方は、SNSの発信でも同じです。

印刷する前に、必ず読み取りを試す

QRコードの失敗でいちばん悔しいのは、印刷してから読めないと気づくことです。印刷の前に、次の確認を行います。

  1. 画面上のコードを、手元の複数のスマートフォンで読み取る。
  2. 試し刷りをして、紙に出したコードを読み取る。
  3. 読み取ったあとに開くページが、公開するページであるかを見る。
  4. スマートフォンの画面でページが見やすいかも確かめる。
  5. 公開前に刷る場合は、公開の日にページが開く状態になっているかを確認する。

試し刷りは、実際に配る大きさで行います。画面では読めても、小さく刷ると読めないことがあるからです。確認は、家族や仲間に頼んで、違う機種で試してもらうと安心です。

公開日と合わせる

チラシをいつ配り始めるかは、ページの公開日とそろえます。公開前にチラシを配ると、QRコードを読み取っても、ページがまだ開かないことがあります。配り始めの日は、公開日か、その少し後に置くのが無理のない計画です。公開の前には、「もうすぐ始まります」と予告する紙を別につくる方法もあります。その場合は、予告の紙に公開の日付を大きく書きます。

紙の大きさと、使い分け

紙の種類によって、役目が少しずつ変わります。目的に合わせて選びましょう。

種類使いどころ載せ方のコツ
手渡しのチラシ会って話すとき、催しの場持ち帰りやすい大きさで、写真と一行の説明を中心に
お店に置くカードレジ横、受付、テーブル立ち止まらずに読める短い言葉と、QRコード
ポスター掲示板、お店の壁、会場遠くから読める大きな見出しと、写真一枚
手書きのメッセージカード親しい人への案内一言の手書きと、QRコードを添える

ポスターは、離れて見られることが多いので、見出しを大きくします。手渡しのチラシは、近くで読まれるので、思いを伝える短い文を入れる余裕があります。同じデザインを、大きさだけ変えて使い回すと、準備の手間が減ります。

配る場所と、渡し方

チラシは、配る場所と渡し方で、反応が変わります。置く前に、必ずお願いをします。お店や施設に置いてもらう場合は、持ち主に断りなく置かず、趣旨を説明してお願いするのが基本です。

  • お店・施設。企画の背景を短く伝え、置いてもよいかをたずねます。お礼は、完成の報告のときにも伝えます。
  • 催しの会場。主催者に相談して、決められた場所で配ります。
  • 身近な人。会ったときに、自分の言葉を添えて直接渡します。
  • 地域の団体。会合の案内に同封してもらえないか、お願いします。

渡すときは、「一言」を添えます。「こんな挑戦を始めます。よかったらページを見てください」と声をかけるだけで、受け取る人の姿勢が変わります。チラシだけを置いて帰るより、顔を見て話した一言のほうが、記憶に残ります。

地元メディアに知らせるときも、チラシを一枚添えると、企画の雰囲気が伝わりやすくなります。

配ったあとの記録と、次の一手

配って終わりにせず、簡単な記録を残します。どこに何枚置いたか、いつ補充したかをメモしておくと、あとで見直せます。置いた場所には、公開中の途中で顔を出し、補充やお礼を伝えます。

反応を見るには、ページを見に来た人に、きっかけを聞く方法もあります。応援の連絡をくれた人に、「どこで知ってくださいましたか」と軽くたずねると、どの紙が届いたかが分かります。無理に聞き出す必要はありません。自然な会話の中で聞ければ十分です。

得られた気づきは、次のチラシや、活動報告に活かせます。紙で知った人が、ページで応援してくれたときは、その気持ちを活動報告で受け止めると、つながりが深まります。

準備の日程に、チラシを入れる

チラシづくりは、ページの準備と並行して進めます。準備は、公開したい日の90日前から始めるのが目安です。そのなかで、写真と一行の説明が固まったあとに、デザインと試し刷りに入ると、無理がありません。ページの題名と写真が決まれば、チラシに使う材料はほぼそろっています。

株式会社エートゥーナンバーレコードが運営するクラウドファンディング支援では、プロジェクト設計、物語と動画・音楽、リターン設計、広報と伴走を通して、公開前から報告まで一緒に進めています。紙での知らせ方も、企画の相手に合わせて相談できます。まずは crowdfunding-support.net のお問い合わせフォームかLINEから、挑戦したいことと時期をお知らせください。

よくある質問

チラシには、ページの内容をすべて載せたほうがよいですか。

すべては載せません。何をやるか、なぜやるか、どう応援できるかの三つに絞り、詳しい内容はQRコードの先のページに任せます。

QRコードはどのくらいの大きさにすればよいですか。

目立つ位置に、まわりに余白を十分に取った大きさで置きます。決まった寸法に頼らず、実際に配る大きさで試し刷りをして、複数のスマートフォンで読み取れるかを確かめましょう。

チラシはいつから配ればよいですか。

ページの公開日か、その少し後からがおすすめです。公開前に配る場合は、公開日を大きく書いた予告の紙にします。

お店にチラシを置いてもらうには、どうすればよいですか。

企画の背景を短く伝えて、置いてもよいかをお願いします。置いてもらったあとは、補充のときや完成の報告で、お礼を伝えましょう。