広報の進め方

地元メディアに挑戦を知ってもらう:お知らせ文と取材のお願いの書き方

 文:CROWDFUNDING SUPPORT 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

地元のメディアは、地域の挑戦を伝えたいと考えています。伝わるお知らせ文の型を持っておけば、はじめてでも一歩を踏み出せます。

地元メディアに挑戦を知ってもらうコツは、「誰が」「何を」「いつ」「どこで」「なぜ」を一枚にまとめたお知らせ文を、公開の少し前に届けることです。長い説明は要りません。地域の人が読んで「応援したい」と思える一枚があれば、取材の入口になります。クラウドファンディング支援の四つの手伝いには「広報と伴走」があり、公開前の準備から公開中の発信、終了後の報告までを一緒に考えます。ここでは、はじめて広報に取り組む方に向けて、お知らせ文の型と進め方を紹介します。

地元メディアが知りたいのは「地域にとっての意味」

新聞、情報誌、ラジオ、地域のウェブメディアなどは、読者や聴き手に近い話題を探しています。ですから、挑戦の中身そのものに加えて、「この地域にとってどんな意味があるのか」が伝わると、取り上げてもらいやすくなります。

たとえば、地域の子どもたちが使える場所ができる、お店の開業で町に新しい居場所が生まれる、地元の音楽がCDになって届く、といった視点です。自分たちの活動の紹介だけで終わらず、地域の人にとっての「うれしい変化」を一言で書くと、記者や番組の担当の方も内容を想像しやすくなります。

伊豆山の野外ステージは、2023年にクラウドファンディングで173人から1,000万円以上の支援が集まり、完成したステージで2025年11月に地域の子どもから大人までが出演するミュージカルが上演されました。地域の場所づくりが、地域の人の出演という形につながった例です。こうした「その後の景色」を思い描いて書くと、お知らせ文に力が出ます。

お知らせ文の型:一枚に入れる七つの項目

お知らせ文は、見出しと本文を合わせて、一枚に収まる長さにします。次の七つの項目を、上から順に入れていくと、読む側が迷いません。

項目書くこと書き方のコツ
見出し挑戦の内容を一文で地域名と、つくるものを入れる
概要誰が、何を、なぜ始めるか結論を最初の二文に置く
日程公開の日、終了の日、完成や実施の予定日付は正確に。変わる可能性があれば先に伝える
地域への意味地域の人にとってのうれしい変化具体的な場面で書く
見せられるもの写真、動画、現場、試作品取材で撮影できるものを並べる
起案者の紹介名前、団体名、活動の場所短く。詳しくはページへ
連絡先返信しやすい窓口と、連絡のつきやすい時間担当者を一人に決めておく

見出しは「地域名+つくるもの」で考える

見出しは、一行で内容が分かることが大切です。「◯◯町に、子どもが歌える野外のステージを」のように、地域名と、つくるものを入れます。かっこいい言葉よりも、一目で分かる言葉が選ばれます。

本文の最初の二文に、すべてを入れる

忙しい担当者は、最初の二文で読み進めるかどうかを決めます。「◯◯団体は、◯月◯日から、◯◯をつくるクラウドファンディングを始めます。◯◯のために、◯◯な場所が必要だからです」のように、誰が、いつ、何を、なぜ、を二文に収めます。詳しい経緯は、その後ろに書けば十分です。

写真は「何が写っているか」を一行で添える

お知らせ文には、挑戦の場所や活動の様子が分かる写真を二、三枚添えると、記事や番組の構成を想像してもらいやすくなります。写真には、撮った場所と、写っている活動を一行で書いておきます。映っている方がいる場合は、使うことへの了承を事前にもらっておくと、安心してお渡しできます。写真は、明るく、何をしている場面かがひと目で分かるものを選びます。

送るタイミングと、送り先の選び方

お知らせ文は、公開の直前よりも、少し余裕をもって届けると、メディア側も準備しやすくなります。クラウドファンディングの準備は、公開したい日の90日前から始めるのが目安です。広報の準備もその流れの中に入れ、ページの文章と動画がそろった頃に、お知らせ文を仕上げます。

送り先は、まず自分たちの活動と近いところから選びます。地域の新聞社、地域の情報誌、コミュニティラジオ、市町村の広報担当、地元のウェブメディアなどです。同じ内容を一斉に送るより、相手ごとに「なぜあなたの媒体にお知らせしたのか」を一行添えると、読んでもらえる可能性が高まります。

たとえば、ラジオなら「声で聴いてもらいたい挑戦です」、情報誌なら「写真映えする場面がたくさんあります」のように、媒体の特長にあわせて一言変えます。送り先の媒体で最近紹介された地域の話題を読んでおくと、一行の添え方の参考になります。

取材が決まったら:当日までの備え

取材の連絡が来たら、まず日程と、取材してもらう場所を決めます。挑戦の舞台になる場所、練習の様子、つくる前の風景など、絵になる場所があれば、そこでお迎えすると、写真や映像が撮りやすくなります。

当日の準備として、次の四つを手元にそろえておくと安心です。

  • お知らせ文の控え:取材の担当者と同じ内容を見ながら話せます。
  • ページの画面:支援の集まり方や、リターンの内容をその場で見せられます。
  • 話す人の役割:団体の場合は、誰がどの質問に答えるかを決めておきます。
  • 写真や資料:使ってよいものを分け、使ってよい範囲を伝えられるようにします。

質問への答えは、「なぜ始めたのか」「地域にどんな変化があるのか」「応援してくれる方に何を届けるのか」の三つを、自分の言葉で話せるように練習しておきます。話し方に自信がなくても、気持ちが伝われば十分です。準備しておけば、当日は落ち着いて話せます。

掲載されたあとにすること

取り上げてもらえたら、まずお礼を伝えます。そして、掲載された記事や番組の案内を、公開中の活動報告やSNSで共有します。メディアの紹介は、「第三者が伝えている」という安心感を支援者に届けます。ただし、記事や画像をページや投稿にそのまま載せるときは、媒体の扱いを確認してから使います。リンクで紹介する形なら、気軽に共有できます。

掲載のあとは、ページを見に来る人が増える可能性があります。ページの冒頭、動画、リターンの案内を、改めて読み返しておきましょう。初めて来た人が迷わず進めるよう、いちばん上に「何をつくる挑戦か」が書かれていることを確かめます。

もし取り上げてもらえなかった場合も、焦る必要はありません。お知らせ文は、次の機会にも使える大切な資料です。公開中の節目に、「半分まで来ました」「最後の1週間です」と新しい情報を添えて、改めて届けることもできます。

広報の準備を、一緒に整えませんか

クラウドファンディング支援は、地域の団体、お店、音楽や舞台のつくり手の挑戦に伴走します。プロジェクト設計、物語と動画・音楽、リターン設計、広報と伴走の四つの手伝いで、起案者の方が自分の言葉で語れるよう一緒に整えます。料金の表はなく、プロジェクトごとにご相談のうえお見積りです。ご相談は、お問い合わせフォームの「挑戦を相談する」、またはLINE(AtoNO Records)から、オンラインで全国から受け付けています。

クラウドファンディング支援のトップページから、あなたの挑戦を聞かせてください。

よくある質問

お知らせ文は、公開のどのくらい前に送ればよいですか?

公開の直前よりも、余裕をもって届けるのがおすすめです。準備は公開したい日の90日前から始める流れの中に、お知らせ文づくりも入れておくと進めやすくなります。

広報の経験がなくても大丈夫ですか?

大丈夫です。一枚の型に沿って書けば形になります。広報の相談も、クラウドファンディング支援の「広報と伴走」でお受けしています。

取り上げてもらえなかったら、どうすればよいですか?

お知らせ文は節目ごとに新しい情報を添えて、また使えます。ページやSNSでの発信も、並行して続けましょう。