準備の進め方

打ち合わせごとに「宿題」を決める:クラウドファンディング準備の進め方

 文:CROWDFUNDING SUPPORT 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

準備は、大きな目標を小さな宿題に分けると進みます。打ち合わせのたびに次の一歩を決める、続けやすい進め方をまとめました。

クラウドファンディングの準備を最後まで進める近道は、打ち合わせのたびに「次までの宿題」を一つか二つだけ決めることです。大きな目標を小さな一歩に分ければ、仕事や家事の合間でも手が動き、前回からの変化も見えます。この記事では、宿題の決め方と、準備の時期ごとの宿題の例を紹介します。

宿題があると準備が止まらない理由

クラウドファンディングの準備には、文章、写真、動画、音楽、リターンの内容、応援の声かけなど、やることが多くあります。全部を並べて眺めると、どこから手をつければよいか分からなくなり、動き出せなくなる人も少なくありません。

そこで役立つのが、打ち合わせと宿題の組み合わせです。打ち合わせで次の一歩を決め、次の打ち合わせまでにその一歩を終わらせる。この繰り返しなら、一回あたりの負担が軽く、少しずつ準備が積み上がります。人に報告する日が決まっているので、後回しにしにくい点もよい効果です。

よい宿題の3つの条件

宿題の数も大切です。多くても二つまでにして、一番大切なものを先に書きます。三つ以上になると、どれから手をつけるか迷い、結局どれも進まなくなります。

宿題を決めるときに大切なのは、がんばれば終わる大きさにすることです。時間をたっぷり使わないと終わらない宿題は、忙しい週に重なると手がつきません。「これなら今週中にできそう」と思える大きさに切るのが、続けるコツです。

条件よい例見直したい例
一人で終わらせられる大きさ紹介文の下書きを300字書くページ全体を書き上げる
終わったかどうかが分かる応援を頼みたい人を10人書き出す応援してくれる人を考える
次の打ち合わせまでに間に合う写真を5枚選んで見せる写真をすべて整理する

宿題は、終わったときに「できた」と言い切れる形にします。「考える」「検討する」という言葉は、終わりが見えにくいので、「書き出す」「選ぶ」「送る」のように、手を動かす言葉に変えます。

時期ごとの宿題の例

宿題の内容は、準備が進むにつれて「考える」から「つくる」、そして「人に見せる」へと変わっていきます。時期に合わない宿題を出すと、手が止まりやすくなるので、今どの段階にいるかを、打ち合わせの冒頭で確かめます。

準備の3か月は、前半・中盤・後半に分けると、宿題の内容が決めやすくなります。それぞれの時期に合う宿題の例は次のとおりです。

時期目的宿題の例
前半企画の芯を決めるやりたいことを一文で書く/必要な費用を項目に分ける/届けたい人を3人書く
中盤素材をつくる始めた理由の下書き/写真と動画の撮影/リターンの案を出す
後半公開に向けて整えるページを人に読んでもらう/応援の声かけリストを仕上げる/公開日の投稿文を書く

前半は、企画の芯になる部分を決める時期です。ここで時間をかけておくと、中盤以降の作業がぶれません。中盤は素材をつくる時期なので、宿題も「つくる」ものが中心になります。後半は、第三者の目を入れて磨く時期で、人に頼む宿題が増えます。

最初の1か月の宿題の見本

準備のはじめの1か月は、企画の土台づくりが中心です。打ち合わせを1週間ごとに行う場合の宿題を、見本として並べます。実際の回数や中身は、ご自身の予定と企画に合わせて変えてください。

回宿題ねらい
1回目やりたいことを、思いつくまま10行書く頭の中の考えを外に出す
2回目10行から一つを選び、一文にまとめる企画の芯を決める
3回目必要な費用を項目に分けて書く目標金額の材料をそろえる
4回目応援してくれそうな人を、顔が浮かぶ順に書く声かけの土台をつくる

4回の宿題は、どれも30分から1時間で終わる大きさです。終わるたびに、企画の輪郭が少しずつはっきりしてきます。1か月たつころには、一文の企画、費用の項目、声をかける人の一覧という、準備の核になる3つが手元に残ります。

打ち合わせの進め方

打ち合わせは、次の4つの流れで進めると、短い時間でも中身が濃くなります。

  1. 前回の宿題の報告:できたこと、つまずいたことを話す
  2. 見せ合い:書いた文章や選んだ写真を、一緒に見る
  3. 気づきの整理:読んだ人の感想や、直したい点を言葉にする
  4. 次の宿題:次の打ち合わせまでの一歩を、一つか二つに決める

宿題ができなかったときも、責める必要はありません。できなかった理由を話すと、宿題の大きさが合っていなかった、時間が足りなかったなど、次の宿題を決めるヒントが見つかります。できなかった宿題は、半分の大きさにして持ち越します。

クラウドファンディング支援は、代行ではなく伴走です。ページの公開と支援金の受け取りは、起案者本人(団体)の名義で行い、起案者が自分の言葉で語れるように、質問を重ねながら一緒に準備を進めます。宿題は、そのための練習の場でもあります。

続けやすくする小さな工夫

宿題を続けるには、気持ちの面の工夫も役に立ちます。次のような小さな習慣が、準備を支えてくれます。

  • 宿題は、打ち合わせの最後に、自分の言葉でメモに書く
  • 期限は、日付で決める(「来週の火曜まで」など)
  • できた宿題には、印をつけて残しておく
  • むずかしい宿題は、先に15分だけ着手する
  • 団体で進めるときは、宿題の担当者の名前も書く

団体で進める場合は、宿題の進み具合を、全員が見られる場所に置きます。誰かが遅れても、全体が見えていれば、助け合いの声がかけやすくなります。進み具合を共有する場所は、共有のメモでも、掲示でも構いません。

とくに、終わった宿題の印は、準備が進んでいる実感を与えてくれます。3か月後に見返すと、小さな宿題の積み重ねが、一つのページになったことが分かります。

公開が近づいたときの宿題

公開が近づくと、細かい確認が増えて、焦りも出てきます。そんなときこそ、宿題を小さく保つことが役に立ちます。たとえば、公開の10日前なら「ページの最初の画面を、企画を知らない人に見せて、感想を一言もらう」、1週間前なら「最初の声かけのメッセージを、5人分、相手ごとに書く」というように、一つの宿題を一晩で終えられる大きさにします。

大きな直しが必要だと分かったときは、直す範囲を決めて、打ち合わせで相談します。直すものと、公開後に整えるものを分けると、公開日に間に合います。完璧を目指すより、公開日に最初の一歩を踏み出すことを優先してください。

公開の直前は、新しい作業を増やすより、確認と練習に宿題をあてます。ページを声に出して読み直す、最初に連絡する人へのメッセージを書いて送る準備をする、公開日の動きを時間で書き出す、といった内容です。公開してからは、活動報告を1週間後、半分の時点、最後の1週間の3回書くことが、次の宿題になります。

ご相談は、お問い合わせフォームまたはLINE(AtoNO Records)から、オンラインで全国から受け付けています。最初のご相談では、挑戦したいことと時期をうかがいます。

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