テーマソング

クラウドファンディングのテーマソングをつくる:言葉と音で覚えてもらう

 文:CROWDFUNDING SUPPORT 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

短い歌は、企画の気持ちを何度でも思い出してもらえる道具になります。テーマソングの考え方と、つくる順番をまとめました。

クラウドファンディングのテーマソングは、長い曲を目指さず、企画の気持ちを一言で歌う短い曲から考えると、無理なくつくれます。歌は、文章よりも長く記憶に残り、紹介動画、活動報告、公開日の発信など、何度も登場させられる便利な道具です。この記事では、言葉づくりから使う場面まで、つくる順番を紹介します。

テーマソングが役立つ理由

とくに、地域の活動や教室の新しい取り組みでは、関わる人が世代を越えて広がります。子どもから大人まで、同じ短い歌を口ずさめることが、仲間意識をつくる役にも立ちます。歌があると、公開中の発信も、同じ言葉と音に結び付くので、プロジェクト全体にまとまりが出ます。

ページの文章は、読んだあとに忘れられやすいものです。一方、メロディーのある短い言葉は、聞いた人の心に残り、あとで口ずさまれることもあります。企画の名前や合言葉を歌に入れておけば、支援してくれた人が、公開の終了後もその言葉を思い出してくれます。

クラウドファンディング支援は、物語と動画・音楽の準備も手伝う分野の一つです。紹介動画のBGMや、公開中のミニ演奏、完成のお祝いの場など、音楽が活躍する場面は多くあります。テーマソングは、そのすべてに一貫した色をつける役割を持ちます。

つくる前に決める3つのこと

3つを決める時間は、15分ほどで十分です。メモ帳に3つの問いを書き、思いついたことを短く答えていきます。完璧な答えである必要はなく、あとで変わってもかまいません。まず仮の答えを置くことで、曲づくりの話し合いが具体的になります。

曲づくりに入る前に、次の3つを決めておくと、あとの作業が早く進みます。

決めること考え方
誰に聞いてほしいか支援者、地域の人、子どもなど、聞き手を一つ思い浮かべる
どんな気持ちを届けたいか感謝、わくわく、決意など、中心の気持ちを一つに絞る
どこで流すか紹介動画、活動報告、イベントの場など、使う場面を並べる

この3つが決まると、曲の長さや雰囲気が自然に定まります。たとえば、紹介動画の冒頭で流すなら、短くて印象に残る形が合い、お披露目の場で全員で歌うなら、覚えやすく歌いやすい形が合います。

言葉を集めて、一行にする

歌詞づくりは、大きな文章を書くことから始めません。まず、企画の言葉を集めます。ページの題名、キャッチコピー、始めた理由の中に出てくる言葉、応援してくれた人の一言などです。その中から、繰り返したい言葉を一つ選びます。

  1. 企画の中で、大切だと思う言葉を10個書き出す
  2. その中から、聞いて元気が出る言葉を3つ選ぶ
  3. 3つを使って、一行の短いフレーズを書く
  4. 声に出して読み、言いやすいかを確かめる
  5. その一行を、曲の中で何度か繰り返す形に整える

短いフレーズを繰り返す形は、聞く人が覚えやすく、一緒に歌いやすい形です。歌詞を長くしすぎると、動画や発信で使うときに、使える部分が限られてしまいます。1番だけで気持ちが完結するくらいの長さが、扱いやすい目安です。

一行のフレーズができたら、その前後に短い言葉を足して、歌の形にしていきます。たとえば、始まりの部分で「いま、どんな場所にいるか」を一言、真ん中でさきほどの繰り返したい一行、終わりで「これから一緒にどうするか」を一言という3つの部分に分けると、短くても流れのある歌になります。始まりは今の景色、真ん中は願い、終わりは呼びかけと考えると、書きやすくなります。

曲の長さと使い方を決める

テーマソングは、使う場面に合わせて、長さの異なる版を用意すると便利です。

  • 短い版:SNSの投稿や、動画の冒頭で使う、ひと言ぶんの長さ
  • 標準の版:紹介動画のBGMや、活動報告の動画で流せる長さ
  • 全員で歌う版:お披露目の場や、地域のイベントで合唱できる長さ

最初から3つの版を用意する必要はありません。まず標準の版をつくり、そこから短い版を切り出すと、手間が減ります。全員で歌う版は、完成後のお祝いの場を考えているときに追加します。

曲の雰囲気を相談するときは、言葉で説明するのが難しい場合があります。そのときは、「この曲の感じが近い」と思う曲を2〜3曲、メモしておきます。曲名が分かれば、テンポや楽器の雰囲気を共有でき、イメージのずれが減ります。同時に、「こうはしたくない」という雰囲気も一つ伝えておくと、方向が定まります。

使える範囲を先に決めておく

曲をつくると、動画に使いたい、チラシにQRコードと一緒に載せたい、完成後も地域で使い続けたいなど、使い道が広がります。そのため、制作をお願いする前に、納期、修正の回数、音楽の使い方、使い続けられる範囲を、先に文章で決めておくと安心です。音楽ファーストのご案内でも、ご契約の前にこれらを決める流れを大切にしています。

プロジェクトの曲を、公開中だけでなく、終了後も使いたい場合は、その希望を最初に伝えます。決めておくことで、完成後の使い方の相談もスムーズになり、支援してくれた人にも、安心して歌を楽しんでもらえます。

使う場面ごとの役割は、次のように整理しておくと迷いません。

場面曲の役割おすすめの版
公開日の投稿最初の印象をつくる短い版
紹介動画気持ちを後押しする標準の版
公開中のミニ演奏応援の輪を広げる標準の版
完成のお祝いみんなで気持ちを分かち合う全員で歌う版

歌ってくれる人を決める

テーマソングは、誰の声で届けるかで印象が変わります。起案者本人が歌う、活動の仲間が歌う、地域の子どもたちと一緒に歌うなど、選択肢は広がります。決めるときは、企画の物語に合う声を選びます。たとえば、地域の人みんなの企画なら、複数の声が重なる形が合います。

歌い手が素人でも心配はいりません。短く覚えやすいフレーズなら、飾らない声のほうが、気持ちがまっすぐ伝わります。録音の日は、公開日から逆算して早めに押さえ、体調や予定で延びたときのための予備日も決めておきます。録音のあとは、音量や聞こえ方を、スマートフォンのスピーカーとイヤホンの両方で確認しておくと、公開後の見え方・聞こえ方のずれを防げます。

公開前のチェック表

  1. 聞き手と、届けたい気持ちが一つに決まっている
  2. 繰り返したい一行のフレーズがある
  3. 使う場面ごとに、必要な長さを書き出している
  4. 制作の納期は、公開日から逆算して決めている
  5. 曲の使い方と、修正の回数を決めている

録音した曲は、動画や発信で使う前に、周りの人に聞いてもらうのもおすすめです。歌詞が聞き取れるか、言いにくい箇所はないかを、初めて聞く人の耳で確かめてもらいます。

5つがそろっていれば、制作の相談をするときに、話がまっすぐ進みます。曲の準備は、公開日から逆算すると、ページの文章や動画よりも少し早めに動き出すのがおすすめです。

クラウドファンディング支援では、ご相談から設計、準備、公開、報告までを伴走します。テーマソングに限らず、紹介動画に使う音楽の相談もできます。ご相談は、お問い合わせフォームまたはLINE(AtoNO Records)から、オンラインで全国から受け付けています。

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