タイトル作り

クラウドファンディングのタイトルとキャッチコピーの付け方

 文:CROWDFUNDING SUPPORT 編集部/監修:たーなー先生(田中直人)

クラウドファンディングのページが最初に読まれるのは、タイトルです。誰が、何に、なぜ挑戦するのかを一息で伝える型と、磨き方を紹介します。

クラウドファンディングのタイトルは、「誰が」「何に」挑戦するのかが一息で分かる形にすると、一覧の中でも目に留まります。タイトルは、ページの入口です。ここで興味を持ってもらえた人だけが、物語を読み、リターンを見て、応援のボタンに進みます。この記事では、タイトルとキャッチコピーを作る型、書き換えの手順、仕上げのチェック表を順番に紹介します。

タイトルが担う三つの役目

タイトルには、役目が三つあります。一つ目は、何のプロジェクトかを伝えること。二つ目は、読み手に「自分に関係がある」と感じてもらうこと。三つ目は、続きを読みたい気持ちを起こすことです。クラウドファンディングの一覧やSNSの共有では、タイトルとアイキャッチの写真が並んで表示されます。ほんの数秒で見るかどうかが決まるので、最初の言葉の選び方が大切です。

キャッチコピーは、タイトルの補足です。タイトルが「何をするか」を伝えるなら、キャッチコピーは「どんな思いで」「誰のために」を一言添えます。二つで一組と考えると、役割分担ができて書きやすくなります。

一息で伝わるタイトルの型

タイトルに迷ったら、次の三つの型から選んで当てはめます。

型組み立て向いている挑戦
つくる型場所・人・(つくるもの)をつくりたいステージ、お店、宿、CD、作品など形のあるもの
つなぐ型誰と誰を(何で)つなぐ地域の交流、世代を超えた催し、学びの場
取り戻す・続ける型なくしたくない(何か)を続けたい伝統、地域の催し、長く愛されてきた場所

たとえば「伊豆山に野外ステージをつくりたい」のように、地名とつくるものを入れると、場所への思いと挑戦の中身が同時に伝わります。伊豆山の野外ステージづくりのクラウドファンディングは、CAMPFIREで173人から1,000万円以上の応援をいただき、CAMPFIRE 静岡県まちづくりランキング2023年1位になりました。場所の名前と、つくるものがはっきり見える題材は、応援する人が自分の姿を重ねやすい挑戦です。

書き換えの手順:長い一文から削って磨く

いきなり完成形を書こうとせず、まず思いのままに長く書いてから、削って磨きます。

  1. 思いを一文で書き出す(長くなってよい)
  2. 主語(誰が)と動詞(何をする)に印を付ける
  3. 修飾の言葉を一つずつ外し、なくても意味が通るものを削る
  4. 残った言葉に、場所の名前や対象の人を一つだけ加える
  5. 声に出して読み、息が続く長さに整える

声に出して読むのは、とても有効な方法です。音の流れが悪いタイトルは、目で読んでも引っかかります。息が一度で続く長さにすると、自然と簡潔になります。声に出して読む手順は、文章を整えるときの基本です。口にしてみて言いにくい箇所は、読む人にとっても引っかかる箇所なので、その言葉から順に置き換えていきます。

書き換えの例:三段階で磨く

たとえば、地域の合唱団が発表会の会場費を集めたいとします。最初に書き出した文は、「私たちの合唱団は長年活動してきましたが、今年の発表会を開くために皆さまのご支援をいただければと思います」という長いものでした。これを手順に沿って磨くと、次のように変わります。

段階言葉変えた点
一稿合唱団の発表会を開くための支援のお願い長い説明を一行に縮めた
二稿町の合唱団、十回目の発表会を開きたい誰が何をするかを主語と動詞で示した
三稿町の広場に、十回目の合唱を響かせたい見たい景色を一つ入れ、場所の名前を添えた

三稿は、会場の景色が浮かびます。読み手は「自分も聴きに行きたい」と感じ、応援する理由を持てます。このように、段階を踏んで一語ずつ具体に置き換えていくと、無理なく完成度が上がります。一稿から三稿まで、所要時間は三十分ほどです。まずは三つの案を書き、翌日に読み返して一つを選ぶと、冷静に判断できます。

目に留まる言葉、すれ違う言葉

同じ内容でも、言葉の選び方で受け取られ方が変わります。次の比べ方が参考になります。

すれ違いやすい書き方目に留まる書き方直すポイント
地域活性化プロジェクト〇〇町に子どもの歌声が響く広場をつくりたい抽象語を場面に置き換える
ご支援のお願い最初の一曲を、みんなで歌える場所へお願いより、見たい景色を書く
新しい挑戦を始めます廃校の音楽室を、地域のステージによみがえらせたい何を始めるのかを名詞で示す

ポイントは、「見たい景色」を言葉にすることです。支援する人は、お金を出す前に、その挑戦が実現した景色を想像します。タイトルにその景色が浮かぶ言葉が入っていると、想像が始まります。数字や強い言い回しを並べるより、一つの情景を描くほうが、心に届きます。

キャッチコピーは「誰のために」を添える

キャッチコピーの役目は、タイトルが伝えきれない思いを補うことです。書くときは、次の二つの視点から一つを選びます。

  • 誰のために:子どもたちの発表の場を、地域みんなでつくる
  • どんな未来に:歌声が集まる場所が、この町の新しい名物になる

どちらか一つを選び、二つを同時に詰め込まないことが大切です。タイトルとキャッチコピーで同じ言葉を繰り返さないよう、言葉の役割を分けると、読み手の中に像が結びます。

プロジェクトの三つの顔をそろえる

タイトルは、ページの最初の一行、SNSで共有されるときの見出し、チラシや名刺に載せる一言として、同じ形で使われます。どの場面でも通用するよう、タイトルは短く、固有名詞を含め、言い回しを統一します。ページの書き出しにもタイトルと同じ言葉が出てくると、読み手は迷わず物語に入っていけます。

公開前のチェック表

タイトルとキャッチコピーが決まったら、次の項目で見直します。すべてに丸が付くまで、言葉を磨く価値があります。

  • 初めて見る人が、誰が何をするのか分かるか
  • 場所、人、つくるもののいずれかが入っているか
  • 一息で読み上げられる長さか
  • キャッチコピーと言葉が重なっていないか
  • スマートフォンの画面で見ても、途中で切れずに意味が通るか
  • 身近な三人に見せて、同じ内容を言い当ててもらえるか

最後の項目がとくに役に立ちます。身近な人に見せて、「どんな挑戦だと思う?」と尋ねてみてください。答えが自分の思いと一致していれば、タイトルは働いています。ずれていれば、言葉を一つ置き換えてもう一度聞いてみます。

タイトル作りを一緒に磨くには

CROWDFUNDING SUPPORTでは、プロジェクト設計から、物語、動画と音楽、リターン、公開中の発信まで、伴走して支えています。タイトルやキャッチコピーも、挑戦の中身をうかがいながら、いくつかの案を並べて一緒に選びます。ページの公開と支援金の受け取りは、起案者ご本人(団体)の名義で行い、私たちは言葉と段取りの面で寄り添います。

まだ企画がまとまっていない段階でも、挑戦したいことと時期を教えてください。お問い合わせフォームとLINEで受け付けています。

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