動画の撮影
クラウドファンディングの動画撮影当日の段取り:撮る順番と持ち物
紹介動画は、台本ができてからの撮影日の過ごし方で仕上がりが大きく変わります。前日から撮影後までの段取りを順番にまとめました。
結論から言うと、撮影当日をうまく進めるコツは「撮る順番を先に決めておくこと」と「同じ場面を二回は撮ること」です。台本の順番どおりに撮る必要はありません。場所と人が同じ場面をまとめて撮り、あとで並べ替える。これだけで、当日の移動と待ち時間が大きく減ります。
クラウドファンディングの紹介動画は、ページの最初に置かれることが多く、支援を考える人がまず目にする場所です。だからこそ、撮影日に慌ててしまって表情がこわばる、音が聞き取りにくい、といったもったいない失敗を避けたいところです。この記事では、台本が一本できている状態から、撮影前日、当日の流れ、撮影後の整理までを順に見ていきます。
撮影の前日までに決めておくこと
撮影日の出来は、前日までの準備でほとんど決まります。最低限、次の四つを紙に書き出しておきましょう。
- 撮る場面の一覧(場所ごと、人ごとにまとめたもの)
- それぞれの場面で話す一言か、映したいものの一言
- 集合時間と、終わりの目安の時間
- 雨や体調不良のときの代わりの日
場面の一覧は、台本の順番ではなく「場所の順番」に並べ替えます。たとえば、練習場所で話す場面、完成予定の場所で話す場面、仲間が集まる場面が混ざっているなら、練習場所の分を午前にまとめ、移動してから残りを撮る、といった具合です。
もう一つ大事なのが、撮影に協力してくれる人への連絡です。「何時に、どこで、どんな服装で、何をするのか」を前日までに一通のメッセージにまとめて送っておくと、当日の説明の時間が減り、全員が同じ気持ちで集まれます。映る人が複数いるときは、同じ色合いの服ばかりにならないよう、事前に軽く相談しておくと画面が見やすくなります。
持ち物は「撮る道具」「映す物」「整える物」に分ける
持ち物は思いつくままに詰めると、必ず何か忘れます。三つに分けて一覧にすると確認が楽です。
| 分け方 | 入れるもの | ひとこと |
|---|---|---|
| 撮る道具 | スマートフォンかカメラ、三脚、充電器、予備のバッテリー、空き容量の確認 | 撮影前に空き容量を確かめ、機内モードにして着信の割り込みを防ぎます |
| 映す物 | 活動の道具、楽器、制作中の物、ポスター、手書きの資料 | 画面に入れたい物は、当日のうちに机に並べておきます |
| 整える物 | 水、タオル、ヘアブラシ、鏡、飲み物、軽食 | 話す人は喉をうるおせる飲み物を手元に置きます |
音楽や舞台の活動を紹介する動画では、楽器や衣装がそのまま「映す物」になります。たとえば完成予定の場所そのものが、言葉よりも先に思いを伝える材料になることもあります。あなたの活動にとっての「見ただけで伝わる物や場所」は何かを、撮影の前に一度考えてみてください。
当日の流れは「確認、試し撮り、本番」の三段階
集合したらすぐ本番に入らず、まず三段階に分けて進めます。
一段階め:場所の確認
最初に、撮る場所を一周して、光の入り方と音を確かめます。窓の近くは明るくて顔がきれいに映りますが、窓を背にすると顔が暗くなります。顔は窓のほうへ向け、背景には窓以外のものを置くのが基本です。音は、空調、冷蔵庫、道路の車の音がどこから聞こえるかを耳で確かめます。気になる音があれば、止められるものは止めましょう。
二段階め:試し撮り
三十秒ほどの試し撮りをして、その場で自分たちの目と耳で見返します。見るのは「顔の明るさ」「声の聞こえ方」「背景に余計な物が写っていないか」の三つです。この確認を省くと、全部撮り終えてから音が割れていたと気づく、という一番つらい失敗につながります。
三段階め:本番
本番では、一つの場面を最低二回撮ります。一回めは台本どおり、二回めは「言葉を少し崩して、話しかけるように」。台本を読み上げた映像より、少し崩した二回めのほうが自然な表情になることはよくあります。編集のときに選べるよう、どちらも残しておきましょう。
話す場面を上手に撮る三つの工夫
話す場面は、紹介動画の中心です。緊張を和らげて、思いが伝わる映像にする工夫を三つ挙げます。
- カメラの横に聞き手を座らせる。レンズに向かって話すのは難しいものです。レンズのすぐ横に誰かが座り、その人に話しかけるようにすると、視線が自然になります。
- 一文ずつ区切って撮る。長い台詞を一息で言おうとすると詰まります。一文か二文ごとに区切り、間違えたらその文だけ撮り直せば十分です。
- 話し始める前に一呼吸おく。撮影を始めて三秒ほど黙ってから話すと、編集で頭を切りやすくなります。終わったあとも同じく、話し終えて三秒は動かずにいてください。
声に自信がない人は、撮影前にゆっくり息を吐いてから話し始めてみましょう。肩の力が抜けて、聞き取りやすい声になります。
映像素材を「つなぎの絵」として多めに撮る
話している場面だけでは、動画が単調になります。話の途中に差し込む「つなぎの絵」を、本番とは別に撮っておきましょう。つなぎの絵には、次のようなものがあります。
- 活動の手元(楽器を弾く手、文字を書く手、道具を動かす手)
- 活動の場所の全体と、近づいた細部
- 仲間が笑っている様子、準備をしている様子
- 完成予定の場所を歩く、遠くから見る様子
それぞれ、十秒ほど動かさずに撮るのがコツです。カメラを動かしながら撮ると、使える部分が短くなってしまいます。一か所につき、固定で十秒、少し寄って十秒、と二種類撮っておくと、編集の幅が広がります。
撮影後の整理で、編集の手間を減らす
撮り終えたら、その日のうちに三つのことを済ませておくと、あとの作業がずっと楽になります。
- 撮った映像を、パソコンか別の保存場所へ写して二か所に保管する。
- フォルダを「話す場面」「つなぎの絵」「音」に分け、日付を付ける。
- 使えそうな場面に、メモで「よかった」と印を付ける。
記憶が新しいうちに印を付けておくと、数日後に見返したとき、どれを使うか迷いません。さらに、その日気づいた「ここは撮り足したい」という場面も、メモに残しておきましょう。撮り足しの日を短く設けられると、動画の完成度が上がります。
動画に音楽を付けるときは、画面の話し声が聞こえる大きさに音量を合わせるのが基本です。選び方の考え方は、同じサイトの動画に使う音楽の記事でも紹介しています。
撮影日を一人で抱え込まないために
撮影日は、思った以上に体力と気力を使います。可能なら、カメラを回す人、時計を見て進行を管理する人、映る人を励ます人の三役を分けて、それぞれ別の人に担当してもらいましょう。進行役が一人いるだけで、「次はどこでしたっけ」という迷いがなくなります。
私たちは、代行ではなく伴走の立場で、台本づくりから撮影の段取り、公開までを一緒に考えています。ページの公開と支援金の受け取りは、あくまで起案者ご本人の名義で進めますので、動画の中の言葉も、あなたの声で語ってください。伊豆山の野外ステージの挑戦は、173人の方から1,000万円以上のご支援をいただきました。挑戦する本人の言葉で語ることを、私たちは大切にしています。
動画の台本や撮影の段取りに迷ったら、まずは挑戦したいことと、公開したい時期をお知らせください。トップページから、お問い合わせフォームまたはLINEでご相談いただけます。
よくある質問
撮影はスマートフォンだけでも大丈夫ですか?
はい、スマートフォンで十分に撮れます。画面を横向きにして固定し、光が顔に当たる場所を選び、声がはっきり録れるか試し撮りで確かめてください。
何分くらいの動画を撮ればよいですか?
台本が一分半ほどの長さに収まっていれば、撮影素材はその数倍になります。二回ずつ撮り、つなぎの絵も加えて、編集で短くまとめるのが基本です。
緊張して台本どおりに話せません。
一文ずつ区切って撮り、聞き手をカメラの横に座らせてみてください。台本は暗記するより、要点を三つ覚えて自分の言葉で話すほうが自然な映像になります。